四季折々


2011年1月23日(日) 22:44:47

  上部は草木の芽を表す。
日の光を浴び、草木が芽生える季節。

  下部は足を引きずる様子を表す。
大きな面を付け摺り足で舞う祭りの季節。

  片はたわわに実った稲。旁は亀の甲羅を炙り収縮する様子からなる象形文字で「集める」に通ずると言われる。
作物を収穫する季節。

  「ク」の字はひもの両端に作物を括り斜線はそれを掛ける竿。下部の2つの点は氷を表す。
作物を貯蔵する寒い季節。


極々簡単な字でありながらそれぞれの季節の様子がうまく表現されているように思います。

ところで「夏」の説明の中に「大きな面」とありますがうまくイメージできますでしょうか。
下部は足を表していますから上部がそれに当たるはず。
1本の横棒と「自」から「大きな面」とはこれいかに。

「自」とは顔の鼻からできた象形文字。自分を示す時に鼻を指差すことから「みずから」という読みが当てられた。

とあります。
では残る横棒は?
ここからは私の考え。

いわゆるお面を付けた姿を想像してみてください。
ぴったり密着させるとお面で顔を隠しているはずなのに鼻の盛り上がりだけがはっきり見える。
横棒が隠れた顔の部分で「自」が盛り上がった鼻の部分。

とすれば「大きな面を付けた顔」に見える気がします。
横棒は「境界」の意味でも用いられるので面と鼻のそれを表しているのかもしれません。


初めてこの4文字を習ったとき、夏 冬に疑問を感じた記憶があります。
春は「日」、秋には「木」が含まれるのですんなり覚えられました。
たぶんその季節を簡単に連想できたのでしょう。
一方 夏 冬 はさっぱり。
その時分に上記の話を聞いていればもっと素直に春夏秋冬と書けたことでしょう。
この4文字を考えた昔の人たちのセンスには脱帽です。




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