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「50代以降の晩婚」の実状について専門家に聞く(写真:プラナ?/ PIXTA)

35歳以上で結婚した「晩婚さん」を訪ね歩く本連載。筆者自身も35歳のときに再婚し、今年で41歳になる。取材対象者としては同世代であるアラフォー晩婚さんを選びがちだ。彼らの恋愛と結婚のストーリーを聞いていると共感することが多い。

一方で、50代以降の晩婚には心理的な距離がある。仕事はそろそろ定年が見えているし、人によっては死期も近くなる世代だ。なぜ今から結婚したいのか、その年齢になっても恋愛感情は持てるのだろうか。

「50代以降婚」の実情

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今年の5月、筆者の偏見を打ち破るようなニュースを耳にした。阿川佐和子氏(63歳)の結婚である。しかも、初婚だ。若作りはしていないけれど若々しく、知的でユーモアに富んでいるこの人ならば、恋愛したりされたりする様子を想像できる。相手は元大学教授の69歳だという。バツイチだというが、きっとダンディな男性なのだろう。『週刊文春』に掲載された手記からは、恋をし合い、支え合っている様子が伝わってきた。

自分の中で「シニア婚」への古臭いイメージが消えていくのを感じている。アラフォーの自分だって、下の世代から見たら十分に中高年なのだ。上の世代に対して「いいトシして色恋なんて」と揶揄するのはおかしい。気持ちが前向きで若々しくいるかぎり、人はいつでも恋愛も結婚もできるのだ。

専門家と語り合いたいと思う。筆者が見つけたのは、大手結婚相談所の楽天オーネットが4年前から始めた中高年向けサービス「スーペリア」だ。男性は50歳以上、女性は45歳以上でないと入会することはできない。WEBサイト内のブログ「担当アドバイザーの会員さまサポート日記」が気になった。サービス開始の翌年からほぼ毎週、160回以上にわたって「真心ナカノ」を名乗る人物が熱い文章を投稿している。ただ者ではない。「50代以降婚」の実情を聞けそうだ。現在は楽天オーネットの名古屋支社で勤務している中野淳史さんに会いに行った。


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