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日本株にはまだ波乱がありそうだ。テクニカル面で見ると短期的にはもう一段の下落か(写真:KY/PIXTA)

?米国と北朝鮮の米朝関係に緊張感が高まり、リスクオフの流れに転じつつある株式相場。足元では米国株も日本株もいったんリバウンドしたものの、予断を許さない状況だ。今の日本株をテクニカル面から見ると、移動平均線などの動きからは今後の需給悪化が懸念されるところだ。一方、重要な高値や安値をつけた日付など、時間的な経過から相場を予測する「日柄(サイクル)」面では底入れ時期が徐々に近づいているとの見方もあり、当面の見通しを探ってみた。

移動平均線の傾きを知れば、相場の方向性がわかる

まずは移動平均線を使って、日経平均株価を見ていこう。移動平均線とは「ある期間(たとえば5営業日、25営業日など)の終値の平均を結んでできたグラフである。最新日付のデータを入れる一方、一番過去日付のデータを除去して算出するのがミソであり、これで一定期間の「平均売買コスト」がこれでわかる。

「今さら移動平均線なんて……」と言われそうだが、実は、長年にわたって相場に携わるプロ投資家は「相場は移動平均線に始まり、移動平均線に帰る」と口をそろえる。「知っているつもり」でもぜひ、このまま読み進めていただきたい。

移動平均線による分析は「単線分析」と「複数線分析」がある。前者は株価の方向性(傾き)を捉え、後者は移動平均線の「交差」(クロス)の状況から売買シグナルを探るものだ。


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