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名古屋駅前。トヨタ系などこの地方の有力企業の本社が多い(写真:まちゃー / PIXTA)

東洋経済オンラインは上場企業3205社を対象に各社の30歳社員の年収を推計。全国7地域(「東京除く関東」「東京」「中部」「近畿」「北海道・東北、中国四国、九州沖縄」)に分けてまとめた。

これまで「東京都トップ500社」「東京都ワースト500社」「東京除く関東325社」「近畿580社」の30歳推計年収ランキングをお届けしてきたが、第5弾として中部圏(愛知、岐阜、静岡、三重、福井、石川、富山、新潟、山梨、長野の各県)に本社を置く427社のランキングを公表する。8月に配信した「40歳年収『中部427社』ランキング」の30歳年収版となる。

単体の従業員数が20人に満たない場合や平均賃金の発表がない企業は集計対象から除いた。有価証券報告書(2015年6月期?2016年5月期)の公開データと、厚生労働省が調査・公表している「平成26年賃金構造基本統計調査」を基に試算した。業種分類ごとに賃金カーブを算出し、それを各企業の平均年収と年齢に当てはめて試算した。あくまで理論的に割り出した推計値ながら、一定の目安となるはずだ。

グループ企業については、全体で連結ベースの年収を算出するのがベストだが、基データとして使用している有価証券報告書のデータが単体会社のものであるため、単体の年収数字となっている。また、純粋持ち株会社は本社の中枢機能を担う社員のみで成り立っているケースが多く、年収が製造現場などの実態より上振れる傾向にある。こうした純粋持ち株会社について、原則としてランキングの対象から除外していることも、併せてお断りしておきたい。

ファナックが唯一の1000万円超え

1位は山梨県に本社を置くファナックの1010万円(平均年収1318万円、平均年齢42.2歳)。工作機械用NC(数値制御)装置で世界首位のメーカーで、産業用ロボットなどでも強い超優良企業として名高い。中部地方で唯一の1000万円超えとなった。

2位は豊田通商の769万円(同997万円、41.2歳)。トヨタ系の総合商社だ。新潟県を地盤とする中堅ゼネコンの福田組が739万円(同950万円、同45.1歳)で3位に食い込んだ。

世界トップクラスの自動車メーカーであり、日本でも最大級の企業であるトヨタ自動車は680万円(同852万円、同39.0歳)で8位にランクイン。トヨタ系の企業が上位に目立つ。中部地方427社の30歳推計年収を単純平均すると473万円、平均年収は589万円、平均年齢は39.8歳だった。


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