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波乱の相場をどう読み解いたらいいでしょうか(写真:bee / PIXTA)

マネーバブルが吹き荒れようとしている

世界経済は今、確実にマネーバブルへ向かっています。ひと言でいうなら、世界は「資産インフレ」に向かっています。

世界中で資産がどんどん値上がりをしています。さらに資産は選別され、日本の株式市場でも値上がりするものと値上がりしないものとが、はっきり分かれてきています。

前回の日本のバブルは、高度成長時代の最後に到来しました。

1989年末が日本の株価の天井となり、3万8915円という歴史的な高値を記録。このときのバブルはいわば「列島バブル」です。日本列島全体の地価が高騰。北海道の僻地から南九州の過疎村まで、すべての不動産が値上がりしたのです。熱海市の崖っぷちに建てられたリゾートマンションまで値上がりしました。大不動産バブルという活況を呈しました。

当時は、不動産を担保にいくらでもおカネを借りることのできた時代でした。

そのおカネが株式市場に流れて、不動産バブルを誘発し、株式バブルとなって市場は加熱。そして絵画バブル、ゴルフ会員権バブルといった、ほかのものに波及してすべてのものがバブル化。最後はバブル崩壊、すべてが大崩落となって終焉を迎えました。

ところが今回のマネーバブルは日本だけではなく、世界全体に吹き荒れようとしています。拙著『マネーバブルで勝負する「10倍株」の見つけ方【2018年上半期版】』でも詳しく解説していますが、いまだかつてなかった、想像を絶するマネーバブル、資産インフレが起ころうとしています。

今回は米国が主役です。日本が、脇役として世界のマネーバブルに巻き込まれようとしている、そういう状況です。

いま、世界経済はどのような方向に向かっているか。投資を考えている人にとっては、それを明確に把握し、その方向性を見誤らないことが必要です。


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