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22世紀の希望はどこにあるのか(撮影:今井康一)
3月1日、小泉進次郎議員を会長代行とする「2020年以降の経済社会構想会議」の第1回会合が開催された。
この会議の前身として、2020年以降を見据えた新たな社会モデルを打ち出すべく、小泉進次郎議員を中心に自民党若手議員で作られたのが「2020年以降の経済財政構想小委員会」、通称「小泉小委員会」だ。議論紛糾しながら模索する様子は、『人生100年時代の国家戦略?小泉小委員会の500日』に克明に描かれた。
アドバイザーとして委員会に参加した予防医学研究者の石川善樹氏は、「21世紀の政治家たちがはじめて22世紀を語ったもの」と話す。議論の様子について、詳しく話を聞いた。

一本の電話がきっかけで気軽に出掛けていったら…

小泉小委に参加したきっかけは、一本の電話でした。ある日、小泉進次郎さんから「来週、空いてる?」と電話があったんです。若手の政治家が集まって議論するということだったので、「それは楽しそう!」と気軽に出掛けていったら、いきなり立ち上げの記者会見に参加することになり、焦りました(笑)。でも、そこから500日もの伴走がはじまったのです。

『人生100年時代の国家戦略――小泉小委員会の500日』(画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

進次郎さんが僕を選んだ理由ですか?……なぜでしょうね(笑)。聞いたことないのでわかりませんが、アドバイザーとして議論に参加するうえで、2つのことを心掛けました。

まずは「ゴキゲン」であること。真剣に、難しい話をするからこそ、その旅路に一人くらい場を盛り上げる役割の人がいてもいいんじゃないかなと。

もうひとつは、「視点を変える」です。やはり政治家同士で議論をすると、どうしても偏ってしまうと進次郎さんは考えたのでしょう。だから僕だけでなく、ほかにも人工知能、経済学、病児保育、経営コンサルティング、広告クリエーターなどさまざまな立場の人がアドバイザーとして参加していたのだと思います。

さて、さっそく本題に入りたいと思います。『人生100年時代の国家戦略』という本では、具体的にどのような議論が行われたのか詳述されていますが、僕はもっと俯瞰してみたときに、「いったいあの500日は何だったのか?」という視点でお話ししたいと思います。


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