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「きれいだから好き」を直訳しても、日本人のサクラ好きは説明しきれないかもしれない(写真:ake1150sb/iStock)
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3月に入ってからサクラの様子が気になって、ひそかに日本気象株式会社の開花予想をチェックしていたのですが、8日の発表では、なんと東京で過去最速の15日に開花の予想。22日には満開になるというではないですか!?ちょっとびっくりして、隣に座っているイギリス人の同僚ジョンに「今年の花見は早めにしないとダメかもなあ。ジョンも一緒に花見に行かない?」と誘うと、ちょっと冷めた表情で「なんで日本人はそんなにサクラが好きなの?」と聞かれてしまいました。

ソメイヨシノが同時に咲くのは…

そういえば、日本人のサクラ好きについて書かれた英語の新聞記事を学生時代に読んだことがあります。どこで読んだのか覚えていませんが、「外国人には日本人が過剰にサクラに夢中になる様子がとても奇妙に映る」というようなトーンで書かれていた気がします。日本人がサクラに熱狂する理由の1つとして挙げられていたのが、サクラそのものの美しさでした。

「日本にあるサクラのほとんどがソメイヨシノで、その品の良いほんのりとした薄いピンクの花が、日本人の謙虚さに合っている。しかも同地域にあるソメイヨシノがほぼすべて同時に咲くという奇跡は、ソメイヨシノが接ぎ木で全国に広がって同じDNAを有しているからだ。一気に何十本ものサクラが満開になる様子は幻想的で、その美しさが日本人をとりこにする」といった形で紹介されていました。


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