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せっかく積み立てた確定拠出年金。上手に受け取ると税金額が全然違う。退職金の予定があるなら、さらにもらい方を考えよう(写真:マハロ/PIXTA)

ライフプラン相談をお受けしているファイナンシャルプランナーの筆者の元には、さまざまなおカネの悩みが寄せられます。最近立て続けに相談があったのが、確定拠出年金の受け取り方についてです。

確定拠出年金の受け取り方については、いくつかの方法があります。また選択の仕方によっては課税の仕組みが異なるので、「いったいどう受け取るのがベストなのか?」と悩まれる方も多いのです。そこで今回は、確定拠出年金の上手な受け取り方について、お話ししたいと思います。

確定拠出年金の「3つの税優遇」とは?

確定拠出年金とは3つの税制優遇を受けながら、老後資金を効率的に貯められる国の制度です。この制度を会社で取り入れると企業型(DC)となり、個人が任意で加入すると個人型(iDeCo)となります。

いずれの型でも、確定拠出年金は「加入者」の個人口座に老後資金が積み立てられ、「加入者」が運用し、「加入者」が受け取ります。DCの場合はこの個人口座に主に会社が掛金を拠出し、iDeCoの場合は加入者自身がおカネを積み立てます。

DCの場合、掛金は通常の給与と異なり所得税、住民税、社会保険料のかからないおカネとして、会社から直接加入者の個人口座に入金されます。一方、iDeCoの掛金は積み立てられた後、年末調整等で掛金全額が所得から控除されるので結果所得税、住民税のかからないおカネとなります。これが1つめの税制優遇です。

加入者は口座に入ったおカネについて、あらかじめ用意された金融商品を加入者自らが選択して運用します。この時運用益には税金がかかりません。運用期間は最長加入者が70歳になるまで継続しますから、加入期間が長いほどこの税制優遇の効果は大きくなります。これが2つ目の税制優遇です。


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