ニュース本文


 高齢者や身体の不自由な人らが葬儀に参列する負担を減らそうと、長野県上田市の葬儀場が車から降りずに参列、焼香できる「ドライブスルーシステム」を導入する。葬儀業界では初めての試みという。

 「ドライブスルー葬儀場」となるのは、冠婚葬祭業のレクスト・アイの「上田南愛昇殿」。17日の営業開始を前に15日、報道向けに公開した。

 ドライブスルーの参列者は専用レーンに進み、受付台の前で停車。タブレット端末や帳簿などを使って記帳し、香典を葬儀場スタッフに渡す仕組み。大きな窓越しに葬儀場内の遺影が見え、車内から、火を使わない電熱式の焼香を行う。場内にいる喪主らは参列者の到着をセンサーと連動したランプの点灯で知り、焼香の様子などをモニター画面で確認できる。

 レクスト・アイの荻原政雄社長(67)は「人の世話にならないと葬儀に行けない」と言う高齢者の声を聞き、「一人でも多く来てもらうことが故人のため」と導入に踏み切った。喪服に着替えず、参列できるのも強みという。葬儀にドライブスルーはなじまないという考えもあるが、荻原社長は「新しいことは当初受け入れがたいが、チャレンジしないと時代に合ったものは生まれない」と話す。(辻隆徳)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

今すぐ登録(春トクキャンペーン中)ログインする

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら



記事一覧 に戻る 最新ニュース読み比べ に戻る