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18日の東京株式市場で日経平均株価は3日続落し、前日比232円22銭(1.18%)安の1万9470円41銭で終えた。終値で節目の1万9500円を割り込み、5月2日以来約3カ月半ぶりの安値を付けた。米トランプ政権を巡る混乱を背景に17日の米株式相場が急落し、投資家心理が悪化した。スペインでのテロ事件発生も地政学リスクへの警戒感を強め、運用リスクを回避する姿勢につながった。

米国でトランプ大統領の発言に対する批判が強まり、政策実行能力への不信感が一段と高まっている。規制緩和や減税といった経済政策や予算編成が滞るとの懸念から、金融株や鉄鋼株など米政策の恩恵を受けるとされた銘柄を中心に売りが出た。外国為替市場では円高・ドル安が進み、輸出関連株の重荷になった。

買い手控えムードも強かった。きょうの米市場の反応を見極めたいとの思惑に加え、来週には北朝鮮情勢が緊迫化しかねないイベントが複数控え、北朝鮮を含む地政学リスクへの懸念も重荷だった。

JPX日経インデックス400は3日続落した。終値は前日比153.75ポイント(1.07%)安の1万4183.05だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続落し、17.46ポイント(1.08%)安の1597.36で終えた。

東証1部の売買代金は概算で2兆1223億円、売買高は16億7173万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1672と全体の83%を占め、4月12日以来の多さだった。値上がりは279、変わらずは72銘柄だった。

国内外で金利が低下する中で運用環境の悪化が嫌気され、保険の第一生命HDSOMPOが大幅に下げた。野村大和など証券株も安い。ファストリが年初来安値を付け、三菱電も大幅安となった。一方、米半導体製造装置大手のアプライドマテリアルズの増益決算を受け、東エレクスクリンは上昇した。アサヒキリンHDJTなど食品株も堅調だった。

東証2部株価指数は4日ぶりに反落した。シャープ東芝が下げ、リミックス朝日インテクは上げた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕



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