ニュース本文


法務省は14日、オウム真理教による一連の事件で死刑が確定した死刑囚について、東京拘置所から他の拘置所への移送を始めた。関係者への取材で分かった。これまで元代表の松本智津夫死刑囚(麻原彰晃、63)を含め13人の死刑囚全員が東京拘置所に収容されていた。

関係者によると、移送されるのは7人で、大阪、名古屋、広島、福岡、仙台の5カ所の拘置所に移る。松本死刑囚は引き続き東京拘置所で収容される。

複数の死刑囚がいる事件では処遇上好ましくないとして、共犯者全員の裁判終結後に収容先を分散するのが一般的という。親族が面会しやすいよう郷里に近い拘置所に移すケースもある。今回の移送も1月に全刑事裁判が終結したことを受けた措置とみられる。

事件では192人が起訴され、13人の死刑が確定している。首謀者とされる松本死刑囚は坂本堤弁護士一家殺害事件(1989年)、松本サリン事件(94年)、地下鉄サリン事件(95年)など13事件に関与し、計27人が犠牲になった。

共犯者の公判中は死刑は執行されない慣例となっており、事件での死刑執行はこれまで行われていない。1月に全裁判が終結したことで執行の時期が焦点となっている。



記事一覧 に戻る 最新ニュース読み比べ に戻る