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■順天堂大学 美田敏宏教授らは、マラリアの治療に広く使われる「アルテミシニン」が効かない原虫がアフリカで出現していることを見つけた。ウガンダで194人の患者の血液を調べたところ4人が耐性を持つ原虫に感染していた。アフリカは子どもの感染が多く、世界の死者の9割を超えており、被害の拡大が懸念される。

マラリアは蚊を媒介して広がる原虫が起こす病気で、頭痛や高熱、体の痛みなどの症状が出る。アルテミシニンは効果が高くて副作用が少ないため、世界保健機関(WHO)が使用を推奨している。

タイなどの東南アジアではアルテミシニンに耐性を持つ原虫が確認されていた。研究チームが原虫の遺伝子を調べたところ、変異した部分が東南アジアとは違っており、独自に出現した可能性が高い。アフリカに住んでいた中国人患者から耐性原虫が見つかっているが、現地で確認されたのは初めてという。



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