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【カイロ=共同】シリアのアサド政権軍は21日、国営メディアを通じ、過激派組織「イスラム国」(IS)が残存していた首都ダマスカス南部を制圧したと明らかにした。制圧により首都近郊は「全て安全」になったとしている。この制圧で政権側は、反政府デモが始まった2011年以来初めて首都全体を掌握した。

シリア内戦は今後、北西部イドリブ県や南部ダルアー県などでの戦闘が焦点となる。

シリア人権監視団(英国)によると、ISが立てこもっていた「ヤルムーク・キャンプ」やその周辺から、IS戦闘員や家族ら約1600人が20日から21日にかけて撤退した。バスで東部の砂漠地帯に向かったという。

政権軍は4月中旬、ダマスカス近郊の反体制派拠点だった東グータ地区を制圧して以降、同キャンプなどを激しく空爆していた。

同キャンプはかつてパレスチナ難民キャンプだったが、内戦状態に陥ってから反体制派が流入し、その後ISなどが占拠して抵抗を続けていた。



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