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 愛媛県が21日に加計学園問題に関し新たな文書を国会に提出したことを受け、政府・与党内には再び危機感が広がった。これに対し、野党は「安倍晋三首相が国民に嘘をつき通してきた」(立憲民主党の辻元清美国対委員長)などと一斉に攻勢を強める構えだ。ただ、文書には不明朗な点もあり、政府関係者は「首相が説明するしかない」と語っている。

 野党は、文書の中で、首相が平成27年2月25日に長年の友人である加計学園の加計孝太郎理事長から獣医学部新設計画の説明を受け、「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」と答えたとされる部分を問題視する。首相が29年1月20日に計画を初めて知ったという国会答弁と矛盾しているからだ。

 国民民主党の大塚耕平共同代表は21日、党本部で記者団に「国会で1年以上も嘘を言い続けている事実は極めて重い。当然、進退につながる可能性は大きい」と述べた。共産党の小池晃書記局長は「出発点がまさにこの会談だ。『加計ありき』どころか『安倍ありき』であることがはっきり分かる」と批判した。

 自民党の二階俊博幹事長は記者会見で「首相はきっちりした、納得いく答弁をされると思う」と述べた。公明党の石田祝稔政調会長は国会内で記者団に「(首相か愛媛県の)どちらかが嘘をついている、本当のことを言っていないんでしょという話になっている」と語った。



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