品川です。今ではすっかりスマートテレビという表現は聞かなくなりましたが、Android TVを搭載したテレビは十分にインターネットサービスを活用した賢いテレビと言えるでしょう。日本のメーカーとしてはソニーとシャープがAndroid TV搭載モデルを販売しています。1世代前の製品ですが、ソニーの2017年モデルを購入しましたので、その雑感です。ソニー SONY 43V型 テレビ ブラビア KJ-43X8000E S 4K対応 (2017年5月販売開始)今年の3月ごろから、販売店によっては8万円前半で売られています。高級なスマートフォンよりも安い価格というのが感慨深いです。Android TVのバージョンは7.0で、音声読み上げですが、TalkBackはぶりインストールされています。また、ソニーが独自に開発した「音声読み上げ」という名前のスクリーンリーダーを選ぶこともできます。日本語TTSは残念ながらプリインストールされていませんでした。言語環境が日本語になっていても、TalkBackをオンにすると英語のTTSで読み上げ画始まりました。インターネット接続が完了すると、自動的に日本語TTSはダウンロードされて、読み上げ音声も日本語に切り替わりました。ソニー独自の音声読み上げ機能は、レスポンスが早いという特徴があります。リモコンのカーソル操作で音声がついてこないということは感じません。ただし、メニューの不快階層は読み上げてくれません。テレビの基本的な操作だけをするのであれば、こちらの読み上げ機能で十分です。TalkBackの方ですが、読み上げのレスポンスはワンテンポ遅いと感じます。しかし、最近のAndroid TVシステムやTalkBackのバージョンアップのおかげか、その遅延はましに感じられるようになりました。設定メニューやアプリの不快階層までを読み上げてくれるので、アプリを使いたい場合などはTalkBackで読ませる必要があります。操作は付属リモコンのカーソルキーで行います。TalkBackをオンにしている環境では、キーボードによるナビゲーションもできますが、文字入力しか試していません。音声認識用のマイクボタンはありますが、テレビの操作ができるわけではないので使用していません。海外のモデルではGoogle Assistantとの連携ができているそうですが、日本ではまだのようです。Chromecast built-in機能が搭載されているので、スマホやパソコンから音楽やビデオの出力は可能です。アプリの操作ですが、スマートフォンを使い慣れている人にとっては難しくはありません。スマートフォンでアプリを使う方がストレスなく操作できるとは感じています。今回このテレビを購入したのは自宅のテレビの買い替えがきっかけだったのですが、音声読み上げ機能を必要としない家族のためにどこのメーカーの製品にしようかと考えていました。音声読み上げ機能付きのテレビでは一部の部分しか読み上げてくれないという印象を持っていたので、TalkBackである程度操作できるAndroid TV対応モデルに決めたわけです。私がメインで使っているテレビではないので、普段は音声読み上げ機能はオフにしています。ショートカットですぐに読み上げ機能を切り替えできればよいのですが、その機能は用意されていません。そこで、ボタンを押す回数を覚えて対処しています。さて、このボタンを押す回数ですが、システムがアップデートされたことで設定項目の順番が変更されたことがありました。そのような事態になると困るんですよね。ところで、シャープからもAndroid TV対応のテレビが発売されています。シャープ 4K対応液晶テレビ AQUOS 45型「4T-C45AJ1」(2018年3月発売開始)今年の3月に店頭で確認しただけですが、こちらにはTalkBackがプリインストールされており、日本語TTSもプリインストールされています。おそらくソニーのテレビとおなじように使えるのだろうと思っています。さて、テレビを購入する前にソニーとシャープの窓口に音声読み上げ機能について確認するため問い合わせてみました。どこのメーカーもそうかもしれませんが、音声読み上げと記述しているにもかかわらず、音声認識と勘違いされるパターンが多いですね。店頭スタッフに尋ねても同じようなものですが。ちなみに日本のソニーとシャープにはアクセシビリティ専用の問い合わせ先はありません。Sony USAとSharp USAにはしっかりHPで案内されています。音声読み上げ機能のショートカットの必要性についてSony USAに問い合わせてみましたが、その答えは、ちょうど検討していたところなのでファームウェアのバージョンアップで対応できるように準備してみるという内容でした。しかし、日本のソニーとは事情がことなるので、ソニージャパンに問い合わせてほしいとも書かれていました。アメリカでは法律の関係で、テレビやケーブルテレビのセットトップボックスなどは視覚障害ユーザ向けに読み上げ対応にする必要があるそうですが、日本のメーカー、日本のユーザ向けのアクセシビリティもしっかりと考慮してほしいものです。
品川です。ソニーのAndroid TVであるBraviaで、ようやくユーザー補助のショートカット機能が利用できるようになりました。確認したのは2017年5月発売のモデルKJ-43X8000Eです。これで音声読み上げ機能のオンとオフの切り替えを楽にできます。操作としては、付属のリモコンの消音ボタンの3秒長押しです。KJ-43X8000E付属のリモコンでは、消音ボタンの位置は音量とチャンネル切り替えの二つの縦長ボタンの間にあります。小さなボタンが二つ縦に並んでいるのですが、そのうちの下側です。Android TVのアクセシビリティ機能 見やすく・音に変換 音声読み上げ | テレビ ブラビア/ベガ | 総合サポート・お問い合わせ | ソニーhttps://www.sony.jp/support/tv/androidtv_accessibility/vision01/上記のウェブページによると、ユーザー補助のショートカット、アクセシビリティショートカットは、デフォルトでは音声読み上げ機能が選択されているようです。ただし、初期設定時には利用できないとのこと。これについては残念です。それから気になることとしては、日本語TTSがプリインストールされているかどうか。2018年3月、私が初期設定したときには英語TTSのみがプリインストールされていて、日本語TTSはインターネット接続後にダウンロードする必要がありました。もしかすると、日本語TTSがプリインストールされていないために初期設定時には利用できないのかもしれません。また、このアクセシビリティショートカットは他社のAndroid TVでも利用できるのかどうか、気になります。昨年の3月、Sony USAのアクセシビリティ窓口に音声読み上げ機能のショートカットを実装してほしいとリクエストしていましたが、検討の結果、次のアップデートで実装するという答えをいただいていました。しかし、いつになってもその機能は加わらなかったので、おそらく日本のBraviaには採用されないものとあきらめていました。本日久しぶりに端末のファームウェアをアップデートして気づいたわけですが、いつから加わった機能なのかはわかりません。最新のファームウェアは2019年1月24日にリリースされており、ホーム画面のレイアウトは大きく変わったので、この時のアップデートで追加されたのかもしれません。ちなみに設定メニューの呼び出し方も変わってしまい戸惑いましたが、マイクボタンに向かって「設定を開いて」と呼びかけることで目的がかないました。以前にも紹介しましたが、SonyのBravia Android TVモデルには、二つのスクリーンリーダーが実装されています。リモコンボタンを押して音声レスポンスが早いのはソニーが開発した音声読み上げ機能です。深い階層のメニュー項目をしっかり読み上げてくれるのはTalkBackです。音声読み上げ機能付きのテレビとして十分に使用できる製品なので、ぜひ日本ライトハウス展やサイトワールドなどにも出展してアピールしてほしいものです。