つくばの秡川 (はらいかわ) です。 書きはじめていた順番のため、お返事が前後しますが、ご容赦ください。 いつも、Barcode-Talker に力を貸していただき、ありがとうございます。 ここにいるみなさんで、新しいパッケージを世の中に提案しませんか。 大手印刷会社さんの協力によって、バーコードの印刷位置が触ってわかるパッケージの試作品がいくつかできています。私も目隠しして試しましたが、なるほど場所がすぐわかります。 この試作品のすごいところは、メーカの製品量産コストをほとんど変えることなく触知化を実現できることです。いままでも厚盛り印刷や紫外線硬化樹脂インクなどで目印をつける方法はありましたが、量産コスト上昇のためメーカからの理解を得るのはほとんど絶望的でした。 印刷会社さんは、早くからこのプロジェクトに共感し応援してくださっていて、開発試作経費は全額負担してくださり、私とは持ち寄り所帯で進めてくださっています (逆に私が研究費や成功報酬をもらう契約でもありませんので、その点は安心してください) 。 印刷会社さんは、大手食品メーカのパッケージを多数手がけており、この触知化パッケージの有用性を示すデータがあれば、積極的に採用を働きかけたいと言ってくださっています。 それで、私たちで食品メーカを説得するための評価データを整えませんか、というおさそいです。具体的な方法はここで検討しましょう。 仮にこの目論見がうまくいき、食品メーカで広く採用されたにせよ、印刷会社さんや食品メーカからロイヤリティがざくざく振り込まれる、といったメリットはまったくありません。でも、そういうパッケージが世の中に広く出回ったときに「あれには私も協力してたの!!」と自負できるのは、すごくおもしろい、この世の思い出なんじゃないかなーと思います。 バーコードを音声化するプロジェクトはこれがはじめてでなく、いくつも現れては消えて行きました。それは、端末の開発として研究費を獲得し、数十人規模の被験者実験を行うモデルにあったように思います。獲得してきた研究費が途絶えると、続けることが不能になります。 プロジェクトの開始当初にもお話ししたように、この Barcode-Talker は、数人のボランティア開発者で永遠に続けられるものではなく、終息する前に公的なサポートに引き継いでいけるよう、世の中の理解を広めていくことが重要ではないかな、と思っています。もしそうならならずに終息してしまうようであれば、その程度の需要なのかなーとも考えています。 最後に残るのが Barcode-Talker であるかどうかはわかりませんし、その必要も必ずしもないと考えています。このプロジェクトに関心を持っていてくださるみなさんのつながりや、読み取りの工夫、パッケージの工夫を含め、ここで生まれたさまざまな資産を、後世の方々に役立てられればよいな、と願っています。 また続報します。いつもご協力くださり、ありがとうございます。