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ドイツ南部エルマウで開かれた先進7カ国首脳会議(G7サミット)最終日の28日、岸田文雄首相は来年の議長国として開催地の広島について各国首脳に説明した。首相が開催地を自身の地元である被爆地・広島に決めたのは、ウクライナ侵攻を続けるロシアが核の恫喝(どうかつ)を繰り返し、中国も核兵器の増強を進めて、首相が掲げる「核なき世界」の実現が遠のくという危機感からだ。首相はG7首脳と足並みをそろえて強いメッセージを打ち出すことで、中露を牽制(けんせい)したい考えだ。

首相が広島でのサミット開催を意識し始めたのは、首相就任前、安倍晋三政権の外相時代にさかのぼる。平成28年の日本でのサミット開催にあたって、首相は水面下で広島でのサミットの可能性を探ったが、最終的に伊勢志摩に決まった。

昨年の自民党総裁選で勝利し、首相に就任したことで、7年ごしで広島がサミット開催地の本命に浮上するかに見えた。だが、首相は当初、周囲に「広島に手前勝手にサミットを持っていくと思われるのではないか」と漏らすなど逡巡(しゅんじゅん)する。名古屋市や福岡市も立候補しており地元への「我田引水」ととらえられることを懸念したからだ。



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