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カタールW杯の大会組織員会がスタジアムの清掃活動にあたった日本人サポーターらを表彰した=24日、ドーハ(小松大騎撮影)
カタールW杯の大会組織員会がスタジアムの清掃活動にあたった日本人サポーターらを表彰した=24日、ドーハ(小松大騎撮影)

サッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会でも日本人サポーターによるスタンド清掃が世界から称賛を集めている。ドイツから歴史的な勝利を飾った翌日の24日には、大会組織委員会が清掃活動を行った日本人サポーターを表彰し、感謝の気持ちを伝えた。海外メディアは今大会の行動を大きく報じているが、過去のW杯でも、日本人による「ごみ拾い」が脚光を浴びており、今や日本の「お家芸」になりつつある。

20日に行われたカタール対エクアドルの開幕戦。試合終了後、スタンドに散乱するペットボトルや食べ物を、青色のごみ袋に黙々と回収していく日本人サポーターの姿があった。

この様子を中東のインフルエンサーが動画でSNS(交流サイト)に投稿。瞬く間に拡散され、インスタグラムでは1万件以上のコメントが寄せられた。

さらにドイツ戦の舞台となったドーハ近郊のハリファ国際競技場でも、多くの日本人サポーターが清掃を実施。国際サッカー連盟(FIFA)W杯の公式ツイッターでも、その様子が写真付きでアップされ、25日午前で12万件以上の「いいね」がつくなど、大きな反響を呼んでいる。

大会組織委の担当者らによると、開幕戦でのSNSの投稿にカタール王族が反応したことで、動画に写っていた日本人サポーターへの表彰が急遽決まった。

表彰されたのは、被災地の子供をW杯に招待するプロジェクト「トモにカタールへ」を企画した「ちょんまげ隊長」の愛称で知られる日本代表の名物サポーター、角田寛和さん(60)=千葉県柏市=ら約20人。角田さんらはちょんまげのかつらや甲冑のコスプレをしてごみ拾いに参加しており、「動画で目立ったので、たまたまプロジェクトのメンバーが日本人を代表して選ばれただけ」と謙虚に語った。

角田さんによると、開幕戦では45リットルのごみ袋で約20袋分を回収。ドイツ戦後も清掃を行って帰ろうとしたところ、会場のボランティアスタッフから「ちょっと待ってくれ」と声をかけられたという。

すると、約200人の運営ボランティアが集合し、日本語で「ありがとう」と一斉に感謝された。角田さんは「20年サポーターをやってきて初めて。本当に感動した。会場の清掃はJリーグのサポーターもしているし、過去のW杯でも行われており、先輩のまねをしただけ」と、?先人?たちのよき伝統を引き継いできた結果だと振り返る。

前回のロシア大会でも1次リーグでコロンビアを破った後の日本人サポーターのごみ拾いに注目が集まり、海外メディアに報道されると、セネガルやウルグアイなど別の国のサポーターにも波及した。

24日はドーハ市内の公園で表彰式が行われ、大会組織委からバラの花やW杯の記念グッズが贈られた。福島県南相馬市の大学4年、木幡裕紀さん(22)は「こういう形で表彰されるとは思わなかった。ごみ拾いは日本の文化。世界にその輪が広がればいいな」と笑顔をみせた。

大会組織委のバドゥール・アルミールさん(38)は「SNSで動画を見てとても感動した。自分たちの街ではないのに、積極的に清掃活動というアクションを起こしてくれた。今大会はサステナブル(持続可能)をテーマにしているので、こういう表彰ができてうれしい」と喜んだ。(ドーハ 小松大騎)

日本人サポーターの清掃活動、海外メディアが称賛

試合後のロッカーがぴかぴか サムライブルー、世界が称賛



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