ニュース本文


 新型コロナウイルス感染拡大の影響で稼働が止まっている観光バスを「1人カラオケ」のスペースとして無料で貸し出すサービスが、新潟市のバス会社で行われている。“巣籠もり生活”のストレスを発散しようと、会社員や学生らから人気を集めている。

 サービスを始めたのは、15台のバスを所有する新潟第一観光バス(新潟市南区)。社員旅行や冠婚葬祭、スクール送迎などを主な業務としているが、3月以降の予約キャンセルは約150件に上り、売り上げは前年比95%減に落ち込んだ。バスを稼働させる機会はなく、運転手11人は自宅待機しているという。

 苦境の中、バスの活用策を考えていた小林香織常務(38)の目に止まったのが、車内のカラオケ装置だった。「地域の人たちにストレスを発散してもらえるのでは」と考え、「2時間無料」のサービスを18日から開始した。無料にしたのは、会社のPRも兼ねて、利用者により気軽に楽しんでほしいとの思いからだ。感染防止のため、原則として利用は1人ずつとし、利用者の交代時には30分以上の換気、マイクの消毒などを徹底している。

 これまでの利用や予約は120人を超えている。20日、広々としたバスの中で2時間熱唱した同市西蒲区の男子大学生(21)は、「数か月ぶりに声がかれるほど歌って、すっきりした。バス会社も厳しいと思うが、非日常的な体験を企画してくれてありがたい」と笑顔だった。

 サービスは6月30日まで。小林常務は「コロナが収まったらまたバスを利用してもらいたい」と話している。問い合わせは同社(025・362・3535)へ。

無断転載禁止


記事一覧 に戻る 最新ニュース読み比べ に戻る