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 【キーウ=上杉洋司、ニューヨーク=寺口亮一】ロシアのタス通信などによると、ウクライナ東・南部計4州の親露派トップは28日、「住民投票」の結果、ロシアへの併合賛成が多数だったとしてプーチン露大統領に併合を公式に申請した。プーチン氏は30日にもロシアへの併合を宣言する。

27日、ウクライナ東部ルハンスク州の街中で、兵士とロシア国旗とともに「軍と我々の勝利を信じる」と書かれた掲示板(AP)
27日、ウクライナ東部ルハンスク州の街中で、兵士とロシア国旗とともに「軍と我々の勝利を信じる」と書かれた掲示板(AP)

 ロシアのウクライナ領土の併合は2014年の南部クリミア以来。対象は東部ドンバス地方(ドネツク、ルハンスク両州)の親露派武装集団が実効支配する地域と、2月24日以降の侵略で占領した南部ヘルソン、ザポリージャ両州の一部だ。全土の約15%に当たる。

 タス通信によると、プーチン氏が30日に演説して併合を宣言する方向で調整が進んでおり、露有力紙RBCによると30日夕に、モスクワの露大統領府周辺で祝賀行事も計画されている。10月4日に上院が関連法案を審議し、併合手続きを完了する日程が浮上している。

 メドベージェフ前大統領は27日、併合を歓迎した上で、併合する地域が攻撃された場合の「核兵器使用の権利」に改めて言及し、ウクライナ軍を軍事支援する米欧をけん制した。

 国連安全保障理事会は27日、「住民投票」を巡り緊急会合を開いた。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は「偽りの投票だ」と批判し、プーチン氏との直接会談を「拒否する」と述べた。米国のブリンケン国務長官は27日の記者会見で「ウクライナには、不法に占拠された地域の奪還を含め、領土全体を自衛する権利がある」と述べ、4州奪還を支持する姿勢を鮮明にした。

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