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 名古屋地裁 愛知医科大学病院(愛知県長久手市)で2018年、入院中の男児(5)が医療ミスで低酸素脳症になったなどとして、男児の両親が同大に約1億7000万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が26日、名古屋地裁であり、大学側は請求棄却を求め争う姿勢を示した。

 訴状などによると、男児は生後7か月だった同年7月、ウイルス性の肺炎で同病院に入院。気管に人工呼吸器のチューブを挿入していたが、看護師らが男児の体の向きを整えた際、チューブが抜けた。両親は、チューブが抜けたのを看護師らが認識していたにもかかわらず、すぐに医師を呼ぶなどしなかったため約30分間心停止状態となり、重度の低酸素脳症に陥ったなどと主張している。

 これに対し、大学側は「看護師はチューブが抜けたことを認識していなかった」とし、「もし認識して医師を直ちに呼んでいても、速やかに再挿入できた可能性は高くなかった」と反論した。

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