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尼崎市の国道2号北側には住宅街が広がる。阪神尼崎駅から徒歩で約10分。その一角に画廊喫茶「蜜」はある。ツタ、リュウキュウアサガオ、フジ、ジャスミン……。植物に包まれ、2階建ての建物は見えない。
「店名は密林の『密』じゃないですよ」と店主の永井芳子さん。三十数年前、日よけのためツタをはわせたのがきっかけ。外から中は見にくいが、店内からの見通しはいい天然のカーテンになっている。
店内にはアンティークな家具やランプシェードのほか、ペコちゃん人形が並ぶ。壁には絵画や写真が飾られ、地元の作品発表の場としての役割も果たす。
自家
レトロ調の店内に年配の人は「懐かしく落ち着く」とくつろぎ、SNSで知って訪れた若者は「新鮮な感じ」と見渡す。ゆったりとした時間が流れていく。(イラストは切畑水葉さん)