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 新型コロナウイルス感染拡大を受け、外務省は、海外にいる邦人を保護する態勢の強化に乗り出す。日本の在外公館がない地域でも機動的に邦人を保護するために、近隣の在外公館や本省の職員らが駆けつける臨時チーム「モバイル領事館」を設置する態勢を整備するほか、邦人安否集計システムの改良などにも取り組む。

 感染拡大を巡っては、国際線の運航停止などで海外に足止めされ、政府の支援で帰国した邦人は約1万人に上っている。最初に感染が拡大した中国湖北省では在外公館がなく、北京の日本大使館や本省の職員が現地入りし、チャーター機による帰国を支援した。

 モバイル領事館は、こうした経験を生かし、大規模な災害やテロなどが起きた場合、臨時チームを設けて邦人の退避や帰国を支援するものだ。

 また、外務省は今年度中に、邦人の安否を複数の国・地域で一斉に確認できるシステムを整備する。外務省は海外に長期滞在する邦人には在留届の提出を、旅行や出張など短期の滞在者には「たびレジ」への登録を求めている。邦人の安否を確認する際、これらに登録されたアドレスにメールを送っているが、確認作業は1か国ずつしか行えない。感染症のような国境をまたぐ危機に際し、複数の国・地域での安否確認を並行して行えるようなシステムに改良する。

 外務省は一連の邦人保護強化の関連費用として、今年度補正予算に35億円を計上した。

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