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 【北京=比嘉清太】中国で民主化要求運動が武力弾圧された1989年の天安門事件から来月4日で34年を迎えるのを前に、犠牲者の遺族らでつくるグループ「天安門の母」は25日、116人の連名で、中国政府に対し、事件の真相公表や賠償を求める声明を発表した。この1年で遺族7人が新型コロナウイルス感染などのために死去したという。

北京の天安門
北京の天安門

 声明は、遺族の心の傷はいまだに癒えていないと訴えた。また、事件を風化させようとする共産党政権の対応を「政府は人びとの心の中から残酷な事実の記憶をぬぐい去ろうとしている」と批判し、「希望は見えないが、あきらめない。政府が謝罪し、人民にざんげすることを期待する」と強調した。