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 韓国で8年間にわたり約1300人分の男性の裸の映像をSNS上に流したとして、性暴力処罰法(カメラなどの利用)や児童青少年性保護法(児童性搾取物製作・配布)などの疑いで、29歳の男が逮捕された。警察関係者は「金銭を狙った犯行とみられる。男性の心理につけ込む巧妙な手口だ」と驚く。

 ソウル警察庁によると、男はキム・ヨンジュン容疑者(29)で、3日に逮捕された。キム容疑者はSNSの出会い系チャットなどに女性の写真を掲示。連絡してきた男性と映像通話を行う際には、無関係の女性の映像を流して偽装した。そのうえで、男性らに「顔と裸が見たい」などと誘い、男性の裸の映像を撮影。映像などをSNSで流したり販売したりした疑いが持たれている。

 また、「女性に会わせてあげる」ともちかけて児童や未成年の男性を誘い出し、自宅やホテルで性行為に及んだ疑いでも捜査を受けている。

 キム容疑者は11日、報道陣の前で「被害者に申し訳ない。これから反省して生きていく」と容疑を認めた。犯行は1人で行ったという。

 警察は昨春に被害届を受けて捜査に着手。2013年11月から今月にかけて、同様の手口で犯行を重ね、男性1300人を撮影した映像数は2万7千に及ぶ。被害者には児童や青少年39人も含まれていたという。警察は金銭目的の犯行とみて、映像の購入者についても捜査を進めている。SNS上の映像などは削除したという。

 韓国では原則、容疑者の名前など個人情報は公開されないが、社会的関心が高い事件では、警察が外部有識者を交えた「身上公開委員会」を開き、公開の可否を判断する。韓国メディアが事件を報道して以降、国民から請願を受け付ける大統領府のインターネット掲示板には事件の真相究明と、容疑者の名前や写真の公開を求める請願が出され、22万人以上が賛同した。警察は9日に身元情報の公開を決めた。(ソウル=鈴木拓也)



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