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 人工知能(AI)を利用して画像を生成できる人気のプログラム「Stable Diffusion」の開発元である英Stability AIは現地時間11月24日、同プログラムのメジャーアップデートとなる「Stable Diffusion 2.0」をリリースした。「An astronaut making a sand castle」(砂の城を作る宇宙飛行士)といったテキストプロンプトから画像を生成するこのソフトウェアのアップデート版は、Microsoft傘下のソフトウェア開発プラットフォーム「GitHub」で一般公開されている。より解像度の高い画像や、より細部にわたる画像の生成に重点が置かれているほか、この技術に関する懸念への対応として、AIによるポルノの生成を難しくしている。

Stable Diffusionで生成した画像
提供:Stable Diffusion

 Stability AIは初代「Stable Diffusion v1」について、「オープンソースAIモデルの性質を変え、世界中で他の多くのモデルやイノベーションを生み出した」と述べている。v1が一般公開されたのは8月で、競合の「Midjourney」や「DALL・E2」も2022年に入って画像生成AIをリリースしている。Microsoftは生産性ソフトウェア「Office」に「DALL・E2」を組み込み、ドキュメントやプレゼンテーションで美しいレンダリング画像を生成できるようにした。

 AIによる画像生成技術では、「a painting of hipster dogs playing poker, in the style of Tomma Abts」(Tomma Abts氏のスタイルで、ポーカーをするクールな犬たちを描いた絵)などのテキストプロンプトを、現実世界の大量のデータの中からパターンを認識するよう設計されたプログラムに送り、画像を生成する。その結果はアートやテクノロジーの世界に大きな影響を与えており、AIが生成する画像や動画は、何をアートと見なし、誰がその著作権を有するべきかという問題を提起している。著名人や有名なアーティストも、自身の肖像や独自のスタイルがこれらのプログラムによって悪用され、自身や作品に対する認識を変えてしまう可能性があるとして懸念を示している。

 8月、米コロラド州でMidjourneyで生成された作品がデジタルアートのコンテストで1位を獲得したことで、こうした問題が広く注目を集めるようになった。9月には、画像などのライセンス事業を手がけるGetty Imagesが、AIで生成された画像の登録を禁止した。

 Stable Diffusionは、著名人の似顔絵だと分かる要素を減らすなどして、一部の懸念を解消しようとしている。また、AIによるヌードやポルノの生成を難しくしたが、これを一種の検閲に例えて批判する人もいるとThe Vergeは伝えている。

 Stability AIは、コードを一般公開するだけでなく、このモデルを数日以内に同社のAPIプラットフォーム(platform.stability.ai)および画像生成サービス「DreamStudio」にもリリースするとしている。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。



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