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「気軽に相談してほしい」と話す相談支援事業のスタッフたち=東京都新宿区の「プライドハウス東京レガシー」で2021年4月22日午後2時15分、藤沢美由紀撮影 拡大
「気軽に相談してほしい」と話す相談支援事業のスタッフたち=東京都新宿区の「プライドハウス東京レガシー」で2021年4月22日午後2時15分、藤沢美由紀撮影

 LGBTQなど性的少数者の子どもや若者が抱える悩みを聞く相談支援事業が23日、東京都新宿区新宿1の「プライドハウス東京レガシー」で始まった。以前から若者への支援の必要性は指摘されてきたが、コロナ禍で性的少数者の若者の約7割が家族らとの生活に困難を抱えているという調査結果が出ていた。対面であらゆる相談に対応するといい、スタッフらは「しんどい状況の中でこそ手厚いサポートをしたい」と話す。【藤沢美由紀/デジタル報道センター】

学生の27%「学校に行きたくない」

LGBTQに関する情報発信などを行う常設施設「プライドハウス東京レガシー」の看板(中央)=東京都新宿区で2020年10月11日、北山夏帆撮影 拡大
LGBTQに関する情報発信などを行う常設施設「プライドハウス東京レガシー」の看板(中央)=東京都新宿区で2020年10月11日、北山夏帆撮影

 「プライドハウス東京レガシー」は、LGBTQに関する情報発信や交流の拠点となる常設施設。東京オリンピックをきっかけとしたプロジェクト「プライドハウス東京」の一環で、コロナ禍にこそ安心できる場所が必要として、20年10月にオープンした。

 相談支援事業で対象とするLGBTQの子どもや若者は、性的指向や性自認について家族や学校の理解を得られなかったり、安心できる居場所がなかったりと、困難に遭いやすい。プライドハウス東京と認定NPO法人「ReBit(りびっと)」が20年5?6月、性的少数者の若者(12?34歳)を対象に実施したアンケート調査によると、「家族などの同居人との生活に困難を抱えている」とした人は回答者の73・1%に上った。また学生では27・2%が「これからも学校に行きたくない」と回答した。

従来の困難、コロナ禍で拡大

 「こうした困難は従来ありましたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い自宅で過ごす時間が増えたり、安心できる人とのつながりが持ちづらくなったりしたことで、さらに深刻になり、課題が浮き彫りになったと思います。相談支援のニーズを感じています」とスタッフの小野アンリさんは指摘する。相談支援事業は専門的な知識や経験を持つスタッフが対応。常設の施設という利点を生かし、「顔の見える関係性を」と対面で実施する。性的指向や性自認に関することだけでなく、人間関係や生活全般など包括的に相談できるという。

相談の際に使う個別スペースで準備する相談支援事業のスタッフたち=東京都新宿区で2021年4月22日午後2時16分、藤沢美由紀撮影 拡大
相談の際に使う個別スペースで準備する相談支援事業のスタッフたち=東京都新宿区で2021年4月22日午後2時16分、藤沢美由紀撮影

 スタッフの向坂(こうさか)あかねさんは「当事者は支援を必要とする時にも、相談相手がLGBTQに関する知識があるか、偏見を持っていないかなどと不安を持つことが多い。ここではそんな心配をせずに相談でき、スタッフは一緒に考えながら伴走することを目指します。気軽に来てほしい」と話す。

 相談は無料で、対象は24歳以下のLGBTQなどの当事者。予約制で、来場時かメール(care@pridehouse.jp)で受け付ける。日本語の他、英語での対応も可能。「プライドハウス東京レガシー」(https://pridehouse.jp)の開館時間は午後1?7時。水・木曜は休館。感染対策として、スタッフと来場者の検温や手指消毒などを実施している。



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