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米ファイザーと独ビオンテックが開発した新型コロナウイルスワクチン=AP 拡大
米ファイザーと独ビオンテックが開発した新型コロナウイルスワクチン=AP

 厚生労働省は23日、米ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチンの接種後の副反応について検討する専門部会を開いた。これまでに約193万回接種され、計10例の死亡が報告された。専門部会は「いずれも因果関係は評価できないが、ワクチンとの直接的な関連性を示す事実はない。現時点で接種体制に影響を与える重大な懸念は認められない」と評価した。

 副反応疑いの報告には、先行して始まった医療従事者に加え、12日に始まった高齢者向け接種分も今回から反映された。2月17日?4月18日の接種は計193万111回。医療機関から重いアレルギー反応の「アナフィラキシー」の疑い例として492例が報告され、うち88例が国際的な基準に該当した。ほとんど軽快し、ワクチンの安全性については「重大な懸念は認められない」とした。

 また、新たに死亡例を4例公表。内訳は、医療従事者の37歳、51歳、73歳の男性と、高齢者接種とみられる102歳の女性。女性は肺炎で体調を崩した10日後に接種を受け、その4日後に死亡。誤嚥(ごえん)性肺炎や慢性心不全などの基礎疾患があった。

 この日、委員からは、ワクチン供給量が限られる中、高齢者施設などの現場では体調が悪くても接種を受けざるを得ないような状況に置かれているといった指摘もあり、専門部会は「かかりつけ医はしっかりと情報を集めた上で(接種すべきか)判断してほしい」とまとめた。厚労省の担当者も「予防接種は体調のいい時に受けることが基本」とした。【矢澤秀範】

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 日本政府が製薬会社と供給を受けることで契約しているワクチンの有効性は約70?90%。大半の人が注射した部位の痛み、倦怠感などの副反応を訴えるが、生活への支障はほぼない。血圧低下などが起きる急性のアレルギー症状「アナフィラキシー」は100万人に2?5人と報告されている。

 インフルエンザワクチンの有効性は50%前後で、アナフィラキシーの頻度は100万人に1人程度。



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