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東芝の定時株主総会に向かう人たち=東京都新宿区で2022年6月28日午前9時28分、三浦研吾撮影
東芝の定時株主総会に向かう人たち=東京都新宿区で2022年6月28日午前9時28分、三浦研吾撮影

 28日に開かれた東芝の株主総会で、取締役候補13人が全員選任された。ただ、物言う株主幹部の選任に反対していた社外取締役の綿引万里子氏は、再任直後に辞任する事態となった。今後は非上場化を含む再建案の絞り込みが本格化するが、株主から「上場廃止に反対する」と反発の声も相次いでおり、荒波の中での船出となった。

取締役選任案、賛成は株主半分ほど

 「経営ビジョンの実現にはスピードと明確な方向性が必要。非公開化(非上場化)が助けとなり得る」。株主総会で社外取締役のジェリー・ブラック氏は「個人的な見解」と前置きしつつ、非上場化への期待感を示した。ブラック氏は公募で集まった再建策(10案)の絞り込みを担う特別委員会で委員長を務める。島田太郎社長も「企業価値向上に向けた戦略的選択肢を検討し、実現する共通の目的で協力している」と協調路線を訴えた。

 しかし、質疑応答で株主などからは取締役の人選や非上場化を疑問視する発言が相次いだ。

 物言う株主2人の取締役選任に対しては「(経営の)独立性がないのではないか」との指摘があった。綿引氏も株主から問われると、改めて反対を表明した。人選に関わった指名委員会委員長でオンラインで出席したレイモンド・ゼイジ氏は「独立性を担保しながら東芝に価値ある貢献をしてもらえる」と理解を求めた。

 非上場化をめぐっては「上場しているから(人材が集まり)技術が蓄積された。非上場化はやめてほしい」と訴える株主もいた。別の株主は「国防(産業)や原発を抱えているのに非上場化は決して好ましくない」と指摘した。島田氏は「すべての選択肢を検討していきたい」と述べるのが精いっぱいだった。

 株主からの質問が一通り終わると、取締役選任案を一括で採決。会場にいた株主によると、賛成の挙手をした株主が半分ほどで、反対に回った株主も多かったとみられる。島田氏は「出席株主の議決権の過半数の賛成を得て承認、可決されました」と述べ、淡々と閉会した。

 取材に応じた株主か…



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