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消化管アレルギーについて紹介する国立成育医療研究センターのウェブサイト
消化管アレルギーについて紹介する国立成育医療研究センターのウェブサイト

 飲食後数時間以上たってから嘔吐(おうと)や血便などの症状が出る不思議なアレルギー疾患が、2000年ごろから増えている。新生児と乳児に多い「消化管アレルギー(食物たんぱく誘発胃腸症)」で、そのメカニズムはよく分かっていない。

粉ミルクで血便

 東京都内の男性会社員(28)の長女は今年1月に生まれてすぐ、病気のため国立成育医療研究センター(東京都)に入院した。病院では粉ミルクが与えられた。1週間ほどすると血便が見られるようになり、検査すると壊死(えし)性腸炎の疑いと診断された。

 研究センターの野村伊知郎医師は「便の中に『好酸球』というアレルギー細胞が多く、粉ミルクが原因の消化管アレルギーによる炎症だった。もし診断と治療が遅れていたら、腸が壊死してしまうかもしれなかった」と説明する。血液検査などでも、消化管アレルギーの診断は難しいという。

 粉ミルクをやめて3週間は点滴で栄養を取ったところ、血便は止まった。その後は母乳を飲み、一度は減った体重が再び増えていった。アレルギー対策用の粉ミルクも併用しており、今は症状が出ていない。

 父親は「入院中に発症したのは不幸中の幸いだった。自宅だったら適切に対処できたか分からない。1歳ごろまでには乳製品を食べられるようになると医者から聞いているが、与えるものには慎重になっている」と話した。

食べて2時間後に症状

 症状は血便だけではない。



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