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自身の半生について話す中国残留邦人3世の阿部真弓さん=2022年9月11日午後5時15分、飯田憲撮影
自身の半生について話す中国残留邦人3世の阿部真弓さん=2022年9月11日午後5時15分、飯田憲撮影

 自らのルーツを周囲にどう伝えればいいか。中国残留邦人の孫世代にあたる3世の葛藤が、毎日新聞による114人へのアンケート調査で浮かび上がった。日本の生活になじみながらも「自分は何者なのか」とアイデンティティーを模索する3世の内面は、1世や2世が経験した言語の壁や生活苦と比べると見えづらい。残留邦人の歴史を継承する努力や取り組みにも課題がある。【飯田憲】

 毎日新聞によるアンケート調査はこちら
 「中国残留邦人の孫 「ルーツ話せなかった」半数超 毎日新聞調査」(https://mainichi.jp/articles/20220923/k00/00m/040/247000c)

母を泣かせたことも

 「生まれた時から自分の居場所が不安定だと感じてきた」。アンケートに回答した3世で会社員の阿部真弓さん(37)=東京都=はそう打ち明けた。

 祖母は1976年に日本に帰国し、母と中国人の父も83年に来日した。阿部さんはその2年後に日本で生まれた。

 中国にルーツがあることを意識したのは小学生のころだ。保育園から小学校に上がるタイミングで国籍を日本に変え、名前も中国名から日本名に変えた。「なぜ他の友達とは違うのか」と疑問に思った。「私たちは日本に基盤もないし、身寄りもない。勉強してしっかり働くのよ」。母から繰り返し言われた。

 両親同士は中国語で話すものの、両親からは日本語で話しかけられることが多かった。日本では生活のマナーなど文化の違いから来る…



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