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日欧EPAの発効で変わる主な関税

 日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)が8日の参院本会議で採決され、自民、公明両党などの賛成多数で承認される。欧州は欧州議会が来週承認し、欧州理事会が20日に決定して手続きを終える予定。日欧EPAは来年2月1日に発効する見通しだ。世界の国内総生産(GDP)の約3割を占める世界最大級の自由貿易圏が誕生する。ワインの価格低下などで消費者にも影響がありそうだ。

     EPAが発効すると、EU産ワインは一般的なボトル(750ミリリットル)換算で、ワインが最大約94円、スパークリングワインは最大約137円かかっている関税が即時撤廃される。

     需要拡大につなげようと、イオンは来年2月、子会社イオンリカーが直接輸入するEU産ワインのうち約500種類で関税相当額を値下げする。1000円前後の商品が中心で、最大1割程度安くなる。売り場面積も広げてPRする方針だ。イオンリカーの神戸一明社長は「これまで低価格のチリ産ワインに注力してきたが、日欧EPA発効を契機に、より本格的な欧州産にもチャレンジしていきたい」と意気込む。

     EUのワインメーカーも日本市場でのシェア拡大を目指す。仏メーカーの日本支社長を務めるリスネ・ジャンマルクさんは「チリ産ワインと競合できるようになり、チリに奪われた日本市場のシェアを回復できるかもしれない。日本でもっと日常的にフランス産ワインを楽しんでほしい」と期待する。

     ワインの国別輸入量(2017年)は1位がチリ(31%)、2位がフランス(25%)、3位がイタリア(19%)、4位がスペイン(11%)、5位が豪州(4%)――となっている。

     チリ産は2007年の日チリEPA発効後、段階的に関税が引き下げられ、来年4月から無税となる。チリ産は10年間で輸入量は1・5倍に拡大し、15年にフランス産を抜いて首位に立った。日欧EPA発効で、チリ産対フランス産のシェア争いが一段と激しくなりそうだ。【加藤明子】



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