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発射場に向かう星出さん(23日、ケネディ宇宙センター)

【ケープカナベラル(米フロリダ州)=鳳山太成】日本人宇宙飛行士の星出彰彦さんが搭乗する米スペースXの新型有人宇宙船「クルードラゴン」が23日、打ち上げられた。民間の宇宙船として機体を初めて再利用した。低コストで人が宇宙を往復できるようになり、宇宙の産業利用が加速する。

米東部時間23日午前5時49分(日本時間同日午後6時49分)、米南部フロリダ州のケネディ宇宙センターから星出さんら4人が乗った新型船が飛び立った。所定の軌道に機体を投入し、打ち上げは成功した。24日朝(日本時間同日夜)に国際宇宙ステーション(ISS)に到着し、半年間滞在する。

クルードラゴンの有人飛行は2020年5月、同11月に続いて3回目。今回の「運用2号機」は最初の試験飛行で使った機体だ。起業家のイーロン・マスク氏が設立したスペースXはロケットの一部も再利用する。民間主導で低コストの輸送技術を確立した。

星出さんの宇宙飛行は3回目。ISSでは長期滞在中の野口聡一さんと対面する。日本人飛行士2人が同時に宇宙に滞在するのは11年ぶりとなる。

スペースXは21年中にもクルードラゴンを使って民間人のみの宇宙飛行を計画する。企業が運用する宇宙船を再利用しつつ、安全性も確保できれば、有人宇宙飛行の新たな市場が広がる。

米国は11年のスペースシャトル退役以来、宇宙飛行士の輸送をロシアに頼った。自前の輸送手段を再び確保し、さらに月面の有人探査も狙う。バイデン政権は企業の技術力やノウハウを活用し、有人宇宙開発を巡る中国との競争を優位に進めたい考えだ。

星出彰彦飛行士らを乗せ、ケネディ宇宙センターから打ち上げられるクルードラゴン2号機(23日)=ロイター


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