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LSEラストランツアーの一幕。沿線から手を振る人たちに応える前展望席の人々(筆者撮影)

10月13日の特急ロマンスカー・LSE(7000形)ラストランから2カ月近くが経った。それ以降も何度となくロマンスカーに乗車しているが、やはり切符を買う際は、ついつい展望席のあるロマンスカーを選んでしまう。

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展望席があるロマンスカーは現在GSE(70000形)とVSE(50000形)の2種。LSEが廃止され、新造した2編成目のGSEの運用が始まったこともあり、なかなか取れなかったGSEの予約も当初より格段と取りやすくなった。

前回、ラストランの約1カ月前に行われたLSEのビール列車旅について「漫画!引退ロマンスカーLSEがビール列車に」を描いた。あの時がLSEとのお別れ……と覚悟を決めていたのだが、なんとラストランツアーの取材に同行させてもらえた。

ラストランツアーの車内は?

ツアー自体の内容については、すでにいろいろな所で紹介されているので、私なりのLSEラストランを振り返りたいと思う。

新宿駅へ最後の入線。1番ホームに「38年間ありがとう」と書かれたプレートが置かれている(筆者撮影)
ラストラン出発前、運転士に感謝の気持ちを込めてプレゼントを渡す人もいた(筆者撮影)

10月13日昼、小田急新宿駅ホームはLSEの最後の姿を写真に撮ろうとする人々で大変混み合っていた。「特急ロマンスカー・LSE(7000形)さよならツアー」で列車に乗車するのは約400人。イベントに参加できなかった人も大勢詰めかけている。12時40分に列車が出発すると、ホームにいた人々は口々に「ありがとう」「おつかれさま!」と声に出し、手を振って見送った。

ラストランというからには、お別れムードの重い雰囲気……と思いきや、車内は大変明るかった。お祭りムードという表現が近いように思う。車内放送で車掌さんがLSEへの想いや、お客様への感謝の言葉を述べると車内には拍手が沸き起こった。

続いて車内では、くじ引きによる抽選会が始まった。

賞品はLSEのBトレインショーティーや記念グッズなど、当たった番号を読み上げ、「おめでとうございます」との放送もその都度入る。放送体験や運転台の見学ができる抽選会も行われ、あちらこちらで歓声が上がっていた。


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