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クーペライクなアウディ初の量産EV「e-tron」の出来栄えは?(写真:アウディ)
2018年はラグジュアリーEV(電気自動車)の発表、発売が相次いだ。ここ数年、テスラが孤軍奮闘していたジャンルだが、まず今春ジャガー「I-PACE」が登場、そしてこのたびアウディ「e-tron」が発表された。この後にもメルセデス・ベンツ「EQC」、ポルシェ「タイカン」など、1000万円級のラグジュアリーEVの発売が控えている。UAE(アラブ首長国連邦)の首都、アブダビでe-tronのステアリングホイールを握る機会を得た。はたしてその出来栄えは??動力性能は??充電環境は?

既存モデルのEV化ではないe-tron

アウディ初の量産EV(電気自動車)、e-tronの国際試乗会に参加するため、アブダビを訪れた。海沿いの砂漠を縫うように整備されたこの街の道路を走るクルマの多くは大排気量のV8エンジンを搭載したSUVだが、その車列へほぼ無音で排ガスを一切出さないクルマで加わったというわけだ。

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e-tronは既存のモデルのEV化ではなくブランニューモデル。アウディは現在「Q2」から「Q8」まで大小さまざまなサイズのSUVをラインナップするが、e-tronはサイズでいうとQ5とQ7の間に位置する。アウディのSUVは「Q3」「Q5」「Q7」と番号が奇数だとコンベンショナルなSUVで、Q2、Q8と偶数だとクーペライクなSUVという具合に分類される。e-tronのルックスは低くクーペライクで、その意味でも「Q6」とでも呼びたくなる存在だ。

左右がつながったデザインのリアコンビランプ(写真:アウディ)

全長4901mm、全幅1935mm、全高1616mm。ホイールベースは2928mm。巨大なシングルフレームグリル(シャッター付き。高速走行中は閉じて空気抵抗を減じる)は健在で、ヘッドランプは最新アウディの流儀にのっとった形状をしている。リアコンビランプははやりの左右がつながったデザインだ。車高はさほど高くないが、大径のタイヤがこのクルマをSUVたらしめている。

未来感にあふれるユニークな形状のATシフター(写真:アウディ)

インテリアで最も目を引くのは未来感にあふれるユニークな形状のATシフターだ。シフターといってもEVの場合、変速するわけではなく、R、N、Dを選択するためのものなので、操作性よりデザイン重視でよいわけだ。EVの普及によってクルマの内外装も様変わりしていくのだろう。


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