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 国連総会の一般討論演説が19日、米ニューヨークの国連本部で始まった。ウクライナを取り巻く軍事・政治情勢が重要局面を迎えるなか、初日にバイデン米大統領が演説した。ロシアのウクライナに対する「露骨な侵略」を国連憲章違反だと改めて非難し、国際社会に、ウクライナ側に立った支援を訴えた。

 ただ、米国内でも、ウクライナに対するこれまでの巨額の支援について、世論の支持が薄れつつある。6月に始まったウクライナの反転攻勢はようやく成果をあげ始めたが、当初の期待ほどではない。冬が近づくと天候が崩れ、地面がぬかるみ機動戦が難しくなる。それまでの限られた期間で突破口を開くことが、ウクライナにとって喫緊の課題となっている。

 ウクライナは、軍事面の反転攻勢と並行して国連での外交を進めることで、国際世論を味方につけ、有利な政治的条件を整えようとしている。昨年はビデオ演説を流したゼレンスキー大統領が実際に国連本部を訪れ、19日に登壇する。「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国には「中立」を保ちながら影響力の拡大を図る国も多い。ウクライナと米国の首脳がそろい、徹底抗戦や支援の継続を改めて表明することで、グローバルサウスにも働きかけようとする狙いがうかがえる。

 バイデン氏は演説で、「米国…

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