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 プラスチックごみ汚染に対処する国際条約づくりが大詰めを迎えている。韓国・釜山での条約策定に向けた政府間交渉の会合は、12月1日に終了予定とされていたが、参加各国の意見の隔たりは残っている。進まない議論への懸念が高まっている。

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会場の外に設置されたくじらのモニュメント。口の中をのぞくと、洗剤のプラスチック容器やビニール袋、ペットボトルなどが入っていた=2024年11月25日午後4時50分、釜山、玉木祥子撮影

 「正直に言うと、作業の進みが遅すぎる。大幅にスピードを上げる必要がある」

 11月27日の全体会合で、ルイス・バヤス議長(駐英エクアドル大使)は各国に呼びかけた。交渉では四つの分科会に分かれて議論が続いているが、作業日程が次々に後ろ倒しになっている。全体会合も27日以降、30日午後5時現在まで開かれていない。

 プラスチックの生産から処理に至るまでの「ライフサイクル」で、どこを規制の対象とするかが、最大の論点だ。特に、「上流」にあたる生産規制をめぐって、意見が分かれている。

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全体会合が始まる前、会場の外で「No More Plastic!」と声をあげる人々=2024年11月25日午前9時40分、釜山、玉木祥子撮影

メーカーの責任問う論点も

 プラスチックの生産では、石…

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