バスケットボールでパリオリンピック(五輪)男子日本代表の河村勇輝(23)が1日、テネシー州ナッシュビルで始まった米プロNBAグリズリーズのキャンプに参加した。最高峰への挑戦をスタートさせ「毎日がトライアウト。自分がプレーできることを証明しないといけない」と鋭いまなざしで語った。

身長173センチのガードで23歳の河村はBリーグ出身では日本選手初のNBAデビューを目指す。報道陣に公開された練習では屈強で大柄な選手とともに、攻守での連係確認などを行った。「インテンシティー(強度)が高く、みんなエナジーを持っている」と印象を語った。

英語で周囲と積極的にコミュニケーションを取り、練習終盤には笑顔も浮かべてプレーした。背番号は米大リーグで大活躍を続ける大谷翔平(ドジャース)と同じ17番で「大谷さんがつけている番号。恥のないようにプレーしなきゃいけない」と表情を引き締めた。

五輪では司令塔として1試合平均20・3得点、7・7アシストと躍動した。ただそのプレーぶりがNBA入りへのアピール材料になるとは思っておらず、厳しい競争を覚悟する。「信頼はゼロに近いと思っているので、得られるように。リラックスは全くできない」と闘志をにじませた。(共同)