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【ニューヨーク=大塚節雄】米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は13日、今年2回目の利上げを決めた米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で「経済が強まるにつれて緩やかに政策金利を正常な水準に戻すことが、家計や企業が繁栄する環境を維持するための最善の道だ」と語り、利上げ路線の堅持を強調した。

13日、記者会見するFRBのパウエル議長(ワシントン)=ロイター

13日、記者会見するFRBのパウエル議長(ワシントン)=ロイター

その一方で、「政策金利は、我々がおおよそ(景気をふかしも冷やしもしない)中立金利だと考える水準の圏内に比較的早期にたどり着くだろう」とも指摘し、利上げの打ち止めの時期も視野に入れ始めていることを明らかにした。

パウエル議長は足元の米景気について「非常に好調に推移している」と強調。「減税や財政支出の変化が今後3年の需要を強く支える」と述べ、トランプ政権下の財政政策が経済活動を刺激するとの見方を示した。ただし、今回まとめたFOMCメンバーによる新たな経済見通しでは、19年以降の成長見通しは変えておらず、「かなりの不確実性がある」と述べ、経済動向を見極める姿勢を示した。

今回の政策金利見通しでは、予測の中央値でみる利上げの標準シナリオで今年1年間の回数を3回から4回(今年あと2回)へと引き上げた。この結果、18年末の政策金利の想定は今回決めた水準である1.75?2.00%から2.25?2.50%(中央値で2.375%)になり、前回見通しから0.25%高まる。

19年中の利上げ回数は3回で維持し、同年末の金利水準も0.25%分、上昇する。半面、20年の利上げ回数は2回から1回へと減り、20年末の金利水準は変わらない。3年間の利上げ回数は8回で維持しつつ、今年と来年に集中的に引き上げていく姿となった。

中立金利に近い政策金利の長期見通しの数値は、2.9%で前回と同じだった。この結果、政策金利は来年後半にも中立水準を上回り、「緩和の修正」から「引き締め」局面に入ることになる。

今回、FRBはFOMC後の声明文から、政策金利の先行きについて「当面は長期の均衡水準を下回る状況が続く」としてきた「フォワード・ガイダンス(先行きの指針)」と呼ばれる文言を削除した。理由について、パウエル氏は「来年にかけて政策金利が正常な長期水準とみられる範囲に動くと予想されるため、取り除くことが適切と考えた」と表明した。



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