ニュース本文


東京電力福島第1原子力発電所事故の避難指示が大部分で解除された福島県葛尾村で21日、農業復興の目玉事業として栽培を始めたコチョウランの出荷式が開かれた。6月末から仙台市や福島県内へ出荷が始まっており、この日は東京向けに初めて出荷された。

村内の農家らでつくった農業法人が、コチョウランが風評に左右されず売り上げが見込めることに着目。2018年1月から台湾から輸入した苗の栽培を始めた。年間で約4万8千株の出荷を目指す。

コチョウランは「ホープホワイト」と命名。出荷式で農業法人の松本政美代表は「コチョウランには地域復興へのわれわれの願いも込められている」とあいさつ。篠木弘村長は「地域ブランド化を目指すことで、村全体の農業復興を進める」と強調した。

原発事故で村全域に出た避難指示は16年6月、放射線量が高い帰還困難区域を除いて解除されたが、今月1日時点で村に住民票がある1428人中、居住するのは304人にとどまっている。〔共同〕



記事一覧 に戻る 最新ニュース読み比べ に戻る