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【ニューデリー=黒沼勇史】インド選挙管理委員会が11日開票した5州の地方議会選の結果が出そろい、モディ首相率いる与党インド人民党(BJP)が全5州で敗北した。来年4?5月に予定する総選挙(下院選)で勝利し、2期目入りをめざしてきたモディ氏にとって大きな逆風となる。

BJPは州議会与党の座にあった西部ラジャスタン州、中部マディヤプラデシュ州、同チャッティスガル州の3州では議席数を大幅に減らした。各州では2014年まで国政与党だった国民会議派が過半数や半数弱の議席を獲得し、州政府の交代が確実だ。北東部ミゾラム州、南部テランガナ州でもBJPは1議席しか獲得できなかった。

BJPは14年の総選挙で議席数の過半を獲得し政権交代を実現した。インドの下院議席の過半を一政党が掌握するのは30年ぶりで、モディ氏は連立政党への配慮に振り回されることなく、安定した政権運営が可能だった。来春の総選挙が混戦模様になれば、政策が停滞するリスクが高まる。



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