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【NQNロンドン=蔭山道子】31日午前の欧州株式市場で、主要な株式相場は下げている。公表した決算の内容や業績見通しが物足りないと受け止められた企業の株価が軟調だ。欧州の長期金利上昇も重荷で、住宅建設や不動産関連に売りが出ている。

2024年7〜9月期の売上高と販売数量が市場予想を下回ったビール大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)、同7〜9月期の収益が市場予想並みにとどまったフランスの金融大手BNPパリバの下げが目立つ。半導体などハイテク関連に売りが優勢だ。他方、31日に24年7〜9月期決算を公表したフランスの金融ソシエテ・ジェネラルは大幅高。欧州エアバスが上昇している。

英国時間11時半時点で、欧州主要600社の株価指数であるストックス600は前日比0.8%ほど安い。フランスのCAC40は同0.9%ほど、ドイツ株価指数(DAX)は同0.6%ほど下げている。英FTSE100種総合株価指数も同0.8%ほど安い水準で推移している。

ロンドン外国為替市場で、ユーロは対ドルで横ばい圏。英国時間11時半時点は1ユーロ=1.0860〜70ドルと前日の同16時時点とほぼ同じ水準となっている。31日発表の10月のユーロ圏消費者物価指数は前年同月比の上昇率が2.0%と市場予想を小幅に上回った。持ち高調整のユーロ売り・ドル買いが先行していたが、同物価指数を受けたユーロ買い・ドル売りが入って横ばい圏に戻した。

円は対ドルで伸び悩み、1ドル=152円70〜80銭と前日の同16時時点と比べて40銭の円高・ドル安で推移している。英ポンドは対ドルで下落し1ポンド=1.2980〜90ドルと同0.0030ドルのポンド安・ドル高となっている。

ロンドン原油市場(ICEフューチャーズ)で北海ブレント先物相場は1バレル72ドル台後半に上昇した。ロンドンの金現物価格は1トロイオンス2777ドル前後に下げている。英国時間31日未明には一時2790ドル台まで上昇し、最高値を更新した。非鉄金属はまちまちで、国際指標となるロンドン金属取引所(LME)の銅3カ月先物が下落する一方で、アルミニウム3カ月先物は上昇している。



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