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 当面は、乗務員や警備員による車内見回りの強化や、警棒、さすまたの常備などの軽武装で対処するしかあるまい。

 東京五輪などの重大警備実施時には、主要駅で警察官や警察犬による「見せる警備」で犯行を抑止することも必要だ。その一環で、抜き打ちによる手荷物検査にも一定の効果が期待できる。

 将来的には、利便性と両立する形で爆発物や可燃物、凶器を瞬時に機械的に検知できるゲートシステムの開発にも期待したい。

 ただし残念ながら、100%の安全はない。その確率を高めるための措置をどれだけ重ねられるかが重要であり、それには事業者任せではなく、一般乗客の理解が必要である。

 警備強化や防犯カメラの増設には必ず「監視社会につながる」などの反対がある。だが、安全の確保は常に負担を伴う。そのために何を我慢できるか。国民一人一人への宿題でもある。



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