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 【ブエノスアイレス=蕎麦谷里志】日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は21日、アルゼンチン・ブエノスアイレスで開幕した。2日間の日程で行われ22日に共同声明を採択して閉幕する。

 米国と中国の貿易摩擦が激化後、初の会議で、議論の中心は通商問題になる見通し。保護主義姿勢を強める米国には欧州連合(EU)も反発しており、どこまで歩み寄り、世界経済への悪影響を食い止められるかが焦点となる。

 G20に合わせ先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議も開かれる。日本は麻生太郎財務相と日銀の黒田東彦総裁が出席した。黒田氏は開幕に先立ち、貿易摩擦に関し「エスカレーションが収まる議論ができればいい」と記者団に述べた。

 G20会議は4月のワシントン開催以来3カ月ぶり。この間、米国は鉄鋼の輸入制限をEUやカナダなどにも広げたほか、7月には知的財産権侵害を理由に対中制裁に踏み切った。各国が報復措置を取る事態となっている。

 また、20日にはトランプ米大統領がツイッターでドル高を牽制。G20でもドル高是正が争点となり、米国が各国に低金利政策の転換を求めるのではとの見方も浮上している。



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