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記念式典でテープカットを行う大阪府の吉村洋文知事(左から5人目)や府内8市町村の首長ら=3日、大阪府藤井寺市の大阪南消防組合
記念式典でテープカットを行う大阪府の吉村洋文知事(左から5人目)や府内8市町村の首長ら=3日、大阪府藤井寺市の大阪南消防組合

大阪府中南部の河内エリアにある8市町村の消防・救急行政を広域で担う「大阪南消防組合」が4月から業務を始めたことを記念する式典が3日、藤井寺市の同組合本部で開かれた。吉村洋文知事も駆けつけ、8市町村の首長らとともにテープカットを行い、新たな広域消防の門出を祝った。

大阪南消防組合は、柏原や羽曳野、藤井寺の3市で構成した柏原羽曳野藤井寺消防組合に富田林、河内長野、太子、河南、千早赤阪の5市町村が加わった。

職員数は約570人で、府内24の消防本部や組合のうち、大阪市や堺市、枚方寝屋川消防組合に次ぐ4番目に多い規模。管内8市町村の人口は約48万人で、対象エリア(約287平方?)は府内で最も広い地域を担う消防組織になった。

今回の広域消防発足は、人口減などを背景に8市町村が単独で消防・救急体制を維持するのが財政的に厳しくなると判断し、業務効率化で合意。消防司令室などの機能を集約する一方、各消防署の現場に人員を増やしたほか、高度救助隊を創設して今後想定される風水害や土砂災害に備える。

大阪南消防組合の管理者で柏原市の冨宅正浩市長は、元日の能登半島地震やこの日午前の台湾東部での地震といった自然災害が今年も国内外で頻発する中で「消防力の強化を図り、48万人の生命と財産を守る」と決意を表明。吉村知事は「災害がいつ起きるかわからない中で、防災や人命救助、救急などの面で消防広域化は重要」と歓迎した。



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