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 熊本県・阿蘇山の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き下げられた26日、大型連休を前に火口の見学が再開されることになり、関係者から期待の声が上がった。

北西側の見学エリアから望む阿蘇中岳第1火口(2023年8月1日、熊本県阿蘇市で)=帆足英夫撮影
北西側の見学エリアから望む阿蘇中岳第1火口(2023年8月1日、熊本県阿蘇市で)=帆足英夫撮影

 周辺自治体などでつくる「阿蘇火山防災会議協議会」は同日午後1時、火口から半径約1キロの立ち入り規制を解除し、約3か月ぶりに見学が可能になった。同協議会の会長を務める佐藤義興・阿蘇市長は「引き続き火山活動を注視し、安全を第一に観光地『阿蘇』を盛り上げる」との談話を出した。

 阿蘇山上にある、阿蘇火山博物館の池辺伸一郎館長は「阿蘇の一つの目玉である火口を今までと比べて安全に見学できる。観光客も増えるだろうし、阿蘇全体、博物館にとっていいことだ」と話した。

 市は1日から、阿蘇山上広場から中岳第1火口の見学エリアに向かう有料道路「阿蘇山公園道路」(約1・4キロ)の通行料金の値上げを実施している。普通自動車は200円増、軽乗用車が400円増のいずれも1000円となっており、警戒レベルの引き下げに伴って新料金の適用も始まった。