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「アフリカからの移民受け入れ」「Japan dedicates Nagai City to Tanzania(日本の長井市をタンザニアに捧げる)」―。 【写真を見る】JICAも否定…今治市は会見で市長が説明 国際協力機構(JICA)が8月21日に発表した「アフリカ・ホームタウン」認定をめぐり、SNS上で誤った情報が拡散。対象となった自治体が対応に追われる事態となっています。 本来は国際交流と地域活性化を結びつける新たな試みでしたが、一部の海外メディアの報道が誤訳されたことなどから、全く異なる趣旨で受け止められ、騒動に発展しました。 ■SNSで炎上、市役所に1日1000件超の電話も 今回の事業では、 ▼愛媛県今治市がモザンビーク ▼千葉県木更津市がナイジェリア ▼新潟県三条市がガーナ ▼山形県長井市がタンザニア の4市を「ホームタウン」として認定しました。 しかし、発表直後からSNSでは「事実上の移民政策だ」「治安が悪化する」といった批判が殺到。 今治市とモザンビークの関係についても、市の公式X(旧Twitter)アカウントの投稿に対し、モザンビークの治安を不安視する内容や、移民政策に反対するといった内容のコメントが多数寄せられ、炎上状態となりました。 また、この炎上はオンライン上に留まらないようで、今治市によりますと、市役所には1800件を超える電話やメールが殺到する事態となっています。 他の自治体も同様で、長井市は「本市がタンザニア連合共和国の一部になるであるとか、移民を積極的に受け入れるといった事実は一切ございません」と公式サイトで表明。 三条市や木更津市も、移住や移民の受け入れ、特別就労ビザの緩和措置などを明確に否定するコメントを発表しました。 ■発端は、長年の“国際交流事業” そもそもこの取り組みは、各自治体がこれまで培ってきたアフリカ諸国との関係をJICAが後押しし、さらなる交流を促進するものです。 例えば、三条市はJICA、慶應義塾大学と連携し、市の「地域おこし協力隊」の隊員がガーナでも活動するというユニークなプログラムを開始しています。