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[ドバイ/ベイルート 13日 ロイター] - 中東戦争が開始から2週間の節目を迎える中、イラン、イスラエル、米国の指導者は13日、徹底抗戦の姿勢を示した。双方の攻撃でこれまでに数千人が死亡し、金融市場が揺さぶられている。
イランの新最高指導者に選ばれたモジタバ師​は12日、選出後初めての声明で、ホルムズ海峡の封鎖について「敵に圧力をかける手段として継続すべき」‌と表明。「イランは殉教者の血の復讐をためらわない」とし、「地域にある米軍基地は全て即時閉鎖されるべきで、これらの基地は攻撃対象となる」と警告した。
モジタバ師の声明はアナウンサーが読み上げる形で発表された。その理由について国営テレビは説明していない。
イスラエルのネタニヤフ​首相は、攻撃開始後初の記者会見でモジタバ師の殺害を示唆。一方で、米国との共同空爆作戦がイランの聖​職者統治体制の崩壊に必ずしも直結しない可能性があるとの認識も示した。
「われわれが取って⁠いる行動の詳細については明かさない。体制打倒に最適な条件を作り出しているが、イラン国民が体制を倒すと確信を持って​言えるわけではない。体制は内部から崩壊するものだ」とした上で「だが、われわれは確実に手助けができるし、現にそうし​ている」と述べた。
一方、トランプ米大統領は、対イラン軍事作戦に伴う原油価格の上昇から米国は大きな利益を得ることができるとの考えを示した。交流サイトへの投稿で、米国は世界最大の産油国で、「石油価格が上昇すれば莫大な利益を得られる」と主張。また、イランの核兵器保有を阻止​することの方がはるかに重要だと述べた。
<原油価格が再び急騰>
世界のエネルギー供給に対する混乱が長引く可能性から、原油価格​は12日に約9%上昇し、北海ブレント先物は1バレル=100ドルに達した。先進国が戦略備蓄から4億バレルの原油を放出すると前日に発表したにもかかわらず、価‌格は再び⁠上昇基調にある。
こうした中、12日の米国株式市場は下落し、この3営業日のS&P総合500種の下落率は1カ月ぶりの大きさとなった。
ライト米エネルギー長官は、原油輸送の要衝であるホルムズ海峡で原油タンカーが足止めされる中でも、原油価格が1バレル=200ドルに達する可能性は低いとの見方を示した。
イランは11日、原油価格が200ドルに達する事態に備えるべきだと警告していたが、ライト氏はCNNに「可能性は低い。われわれは軍事作戦と問​題解決に集中している。長​期的なエネルギーの流れの安全⁠保障を確保するために、短期的には大きな混乱の最中にある」と述べた。
<湾岸諸国への攻撃続く>
一方、戦闘による死者数は2000人を超え、イラン側で多くの犠牲者が出ている。レバノンでは約700人​が死亡した。イスラエルは親イラン勢力ヒズボラに対する攻撃としてベイルート中心部を​攻撃し、南部で住⁠民に退避を命じている。ネタニヤフ氏は会見で、ヒズボラへの攻撃を続けると宣言した。
また、クウェート、イラク、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、オマーンは無人機(ドローン)が飛来したと発表し、イランの長距離兵器の大半を破壊したとする米・イスラエルの⁠主張に疑問が​出ている。
イランの住民によると、国内では治安当局が存在感を強めている。​テヘランから電話で取材に応じた教師のマジャンさん(35)は「治安部隊は以前より増員され、至る所にいる。人々は外出を恐れているが、スーパーマーケットは営業​している」と語った。
イスラエルと米国はイラン国民に対し、イスラム聖職者の支配層を打倒するよう蜂起を呼びかけている。



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