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米ミシガン州のユダヤ教会堂に車が突入、幼児多数避難 容疑者は死亡
4時間前
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マデリーン・ハルパート
米ミシガン州の捜査当局は12日、州内の大規模なユダヤ教宗教施設に男性が車で突入した後、死亡したと発表した。敷地内の幼児教育移設からは、多くの子どもが避難した。
ミシガン州オークランド郡のマイク・ブシャード保安官は記者団に対し、容疑者は運転していた車で、ウェストブルームフィールドにある「テンプル・イスラエル」シナゴーグ(ユダヤ教会堂)の扉を破壊し、廊下に突入したと話した。廊下を進む際に車両に火がついたという。
寺院の警備員は容疑者が接近した際に発砲し、その後も建物内で立ち向かったという。捜査当局によると、警備員の1人は車にはねられて負傷し、病院で治療を受けているが、回復する見通しという。
米連邦捜査局(FBI)は、この事件を「ユダヤ系コミュニティーを標的とした暴力行為」として捜査していると述べた。
ブシャード保安官によると、建物が炎に「包まれた」ため、警官30人が煙を吸って病院に搬送された。出火原因については捜査中だという。
「テンプル・イスラエル」はアメリカ最大級の改革派ユダヤ教シナゴーグの一つで、幼児教育施設も併設されている。事件を受けて、多くの幼児が避難を余儀なくされた。
FBIデトロイト支局のジェニファー・ラニアン特別捜査官は、この事件を「きわめてとんでもない、悲劇的」なものだと述べた。
ブシャード保安官は、「憎悪に満ちた、ひどい」事件だと記者会見で述べたが、犯行動機には言及しなかった。
「世界には悪が存在する」と保安官は言い、「それが現れた時こそ、訓練と準備が生きる」と話した。
保安官はこれに先立ち、必要な対応はすべて適切に行われたと述べ、「警備担当は任務を果たし、その後に対応した隊員たちも任務を果たした」と話していた。
容疑者の身元はまだ公表されていない。警察は、その死因も明らかにしていない。
保安官は、容疑者の車が炎上したため死因の特定が難しいと話した。
保安官は、「現時点で何が死因になったかは言えない」としつつ、「ただし警備員が容疑者に発砲している」と説明した。
保安官によると、捜査員は「念には念を押して」、容疑者の車両に爆発物がないかを確認しているという。
事件を受けてドナルド・トランプ米大統領はホワイトハウスで、「ミシガン州のユダヤ系コミュニティーとデトロイトのすべての人に愛を送りたい」と言い、「ひどい出来事だ」と述べた。
「テンプル・イスラエル」に20年以上通うリサ・スターンさんは、攻撃があったとの知らせを聞き、施設にいる友人たちを心配して車で向かった。メッセージを送れば着信音から居場所が襲撃犯に知られてしまうと考え、安否確認の連絡は控えたという。
事件は当初、「銃撃事件」だとされていた。
シナゴーグの向かい側で待っていたスターンさんは、幼児教育施設に子どもを預ける親や祖父母が不安そうな様子で駆けつける様子を目にしたという。
「最初は状況がわからず、親たちは地面に崩れ落ちていた。幸い、数分後には子どもたちが無事だと知らされた」
シナゴーグによると、子どもたちは避難し、近くのカントリークラブに運ばれた。
幼児140人に加え、「素晴らしいスタッフ、勇敢な教師たち、英雄的な警備担当者」全員の無事が確認されたと、「テンプル・イスラエル」は発表した。
スターンさんは、容疑者がシナゴーグについて何かしら知識を持っていたのではないかと考えている。建物は道路から見えない位置にあるからだという。
「どこに行けば最大の被害を与えられるか知っていたのだから、当然どこへ向かうべきか理解していた」に違いないと、スターンさんは話した。
スターンさんによると、シナゴーグは常に警備員を配置し、2023年10月にイスラエルとイスラム組織ハマスの戦争が始まってからは、アメリカ国内で反ユダヤ主義が増加したことを受け、警備を強化していたという。
ブシャード保安官によると、イラン攻撃開始以降、捜査当局は「テンプル・イスラエル」や周辺のシナゴーグと定期的に連絡を取り合っていたという。
12日午後には、州内のユダヤ教施設や団体が安全対策を強化し、ミシガン州警察は複数のユダヤ関連施設を巡回した。アメリカ内の複数の主要都市で、ユダヤ系施設の警備が強化された。
「テンプル・イスラエル」は1941年創設。約3500の家族が参加し、会堂に通う信徒は約1万2000人。ウェストブルームフィールドはデトロイトの周辺地区の一つで、大きいユダヤ系コミュニティーがある。



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