ニュース本文

先輩の人は後輩を食事や飲みに連れていってるだろうか。コロナ禍で飲み方が一変したからNOという人もいると思われるが、私(原田)は頻繁に行くわけではないけどもYES寄りの人間だ。
こういうのも下積み時代、以前の上司に「後輩ができたら同じように連れてってあげたらええねん」と散々お世話になった経緯があるから。
なので、こないだも後輩の あひるねこ記者と「鳥貴族」や「ボートレース場」へ。それから久しぶりに編集部へ来たイナバ記者も飲みに連れていった。うむ、やはりYES寄り!
・20代女子を誘うことになった理由
そう信じて疑わなかったのだが、どうやら私は周りをしっかり見れてなかったことが発覚した。
というのも、私の席は砂付近(スナフキン)記者と古沢記者に挟まれたところ。そしてイナバ飲みの翌日に事件が起きたのだ。
砂付近「はぁ……」
──どうしたの? 何か落ち込むことでもあったの?
古沢「原田さん、ダメですって。そっとしてあげてくださいよ」
──えっ、なになに? 逆に心配になるやん!
砂付近「はぁぁぁぁぁぁぁ…………」
──めちゃくちゃ落ち込んでる……! 相談乗れることあったら何でも言ってよ!!
古沢「もぉ〜、原田さんってほんとクズですね。自分の胸に聞いてみたらどうですか。ほら、昨日イナバくんだけ食事に連れてったでしょ? イナバくん “だ・け” 」
──えっ……あっ……えっ……?!?!
砂付近「なんでかなぁ〜」
砂付近「なんで私も連れていかないかなぁ」
な、なんてこった……! 砂付近は食事に誘ってほしかったみたいで、どうやら私は知らず知らずのうちに後輩を傷つけてしまっていたらしい。
席が近いからいつでも行けるという気持ちがあって……でも、砂付近とは干支一周以上も年齢違うし気を遣わせてしまうんじゃないか……なんて思っていたら想定外のところからパンチが飛んできた。
コンプラやら何やら叫ばれる今の時代、オッサンが後輩の女子を誘うのはあまりにハードルが高いと思うのは私だけだろうか。いや、いずれにしても老害になるのを勝手に怖がっている場合じゃなかった!
古沢「ちなみに僕も連れてってもらってないですよぉ〜!」
えぇい、古沢。お前もオッサンなんだから黙ってろ……とも思ったが、こういう状況になってしまったのは間違いなく私が悪いし、変な遠慮をしたことは素直に申し訳ない。一言声をかけるだけでよかったのに……!
今回、ここまで来たら古沢も誘わないとあまりに無慈悲すぎる。もっと周りを見ないといけないな……。こうして反省した40代のオッサンは20代女子を飲みに誘ったのであった。
・老害にならないために
さて、砂付近と古沢に苦手な食べ物はないかなどリサーチしてお店を予約。そして迎えた当日、仕事終わりに居酒屋へやってきた。
ただでさえ飲み会がほぼ皆無な当編集部。こうして一緒の空間を共有すると新鮮で、普段しないような会話もするに違いない。よ〜し、楽しい時間を過ごすぞ〜!
そう思うも、無意識にジジイ全開で接していたらどうしようという不安がどうしてもつきまとう。これが怖くて誘えない年の差先輩もいることだろう。それならば……!
せっかくの機会だし、普段なかなか聞けないようなことを聞いてみたい。これをやったらオッサン認定で危険なのかという質問を20代女子にぶつけてみたので、世のオッサンたちは参考にしていただけたら幸いである(※もちろん個人差はあります)。
まずはコミュニケーションの部分で、よく聞くのが「昔はよかった」と懐古しまくる系のオッサンだ。あとは親父ギャグや自慢話、自分の話ばかりする年上は私でさえ多いように感じるが……どう?
砂付近「そう思わないですけど、お前らはいいよなとかなどマウントをとってこられたら話変わってきますね。矛先が自分に向かなければって感じです。
説教とかもそうで、上から目線じゃなくて自分の意見を聞いてくれたり意見交換してくれたりしたら変に思わないですよ。とにかく私は圧力がダメです。
親父ギャグや古い言葉(死語)とかは、仕方ない部分もあるかな〜とも思いますよ。その時代時代で流行りや使ってる言葉は違いますし」
古沢「僕は『写メ』やら『ラジャー』あたりまだセーフな世代なんですけど、20代やさらに下にはもう通じないでしょうね。って、そうだそうだ!
若い世代は『めちゃくちゃ』とか『マジで』とか使わなくなってるんだとか。でも、そんなはずあるかいって笑っちゃいました。さすがに使うでしょうよと。草ですよ、草w」
砂付近「いや、それ本当に使わないかもです。自分の周りだと『めっちゃ』とか『ほんまに』あとは『ガチ』を使っている人が多いような。あっ、でも草はセーフですよ、古沢さん(ニコニコ)」
古沢「(……!)」
・オッサン的な行動
続いてはオッサン的な行動について聞いたのだが、先に告白すると私と古沢はここで盛大に地雷を踏んでしまった。
最初こそ「古いギャグとか聞いて分からないと逆に申し訳なくなる」と言ってた砂付近。「ベルトの位置が高いのはオッサンというよりおじいちゃん」など、平和な雰囲気だったなかパンドラの箱を開けてしまったのは「おしぼり」だった。
口火を切ったのは私。以下、その会話である。
──なんだろうなぁ〜。オッサンがついやっちゃうものっていろいろあるけど、「おしぼりで顔を拭く」のはやってる人多そう。だって、同世代で飲みに行ったら、みんな一斉に顔拭くもん(笑)。
古沢「分かりますわぁ〜。やっぱオッサンになると顔のテカリが気になって気になって……そこで顔を拭いたときの気持ちよさといったら……!」
砂付近「いやいや、おしぼりで顔を拭くのはちょっと……。ていうか……」
砂付近「おしぼりって手を拭くものだし、顔を拭いてこれから食べるテーブルに置いてるのがありえないです。そのためのおしぼりじゃないって分かってます? ホントにありえない(激怒)」
(……!!!!)
おしぼり顔面拭きがあまりに通常運転すぎてつい言ってしまったが、どうやらこれは絶対にしない方がいいらしい。やるなら顔用のペーパーを持ち歩き、トイレなどで人目につかない場所で拭こう。そう、そこはスマートに。
まぁそんなことがありつつも「二度とおしぼりで顔を拭きません」と誓ったことでどうにか許されたオッサンたち。あっという間の食事ながら楽しい時間が過ごせたし、「食事に行くか聞く勇気」は持つべきだと改めて思わされたのだった。
なお、食事は後輩の立場からも気を遣うようで「連れてってというと奢らせてるみたいで気になる」「店選びで困らせそう」など考えるようだ。片方だけでなく、これはお互いに苦悩するものなのかもしれない。
これから年末に向けて飲みの場も多くなる忘年会シーズン。あなたが先輩で誘った方がいいのかなと思うのであれば、行くかどうか聞いてみるといいだろう。同じ空間にいると、想像以上に周りは自分のことを見ているものなのだから。



記事一覧 に戻る
やまさんの森 トップページに戻る